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内部混変調(IMD)

  お断り: 下記 ご説明は 2003年12月現在のものであり 内容の記述には
  責任はありませんので  あくまでも ご参考意見として ご参照下さい。

 なお 2007年3月末 アンドリュー社を退社しました。  従い 一部 最新情報を加筆しました。(2007年5月19日現在) 
また 和文資料は 本オリジナル 和文版 作成者として 残してあります。

内部混変調(IMD)の問題は 単なる 技術的な問題ではなく セルラー事業主様の
技術 ご担当 経営幹部様にて ご認識頂く必要のある 経営を左右する問題であり、
この事は  新型国内品同軸ケーブルとHELIAX低損失同軸ケーブルとの相互比較表
( 平成12-2000年3月 作成・印刷版 10ページを ご参照下さい。) すなわち

内部混変調(IMD)の問題 − 実際は 収入減



内部混変調(IMD)とは 決して 新しい問題ではなく、その昔 放送用アンテナ・システムに
始まり、 2GHz帯 マイクロ波用アンテナ・システムでも 問題になり、アンドリュー社では
5GHzでの 内部混変調(IMD)試験設備**にて その不要波である 内部混変調(IMD)波を
測定、 かつ 低レベルの受動素子を設計・製造申し上げてきました。 従い 放送用
高電力運用、 及び 周波数の高い マイクロ波(2GHz)での 技術的な 問題でした。
     
      備考: アンドリュー社の かなり古いカタログ(1981年)では 内部混変調(IMD)の
           問題を 指摘するページを用意していましたが、 そのページも その後
           削除されました。

        ** 現在は IEC 国際規格*にて その試験測定方法が標準化されており
          全世界では パッシブ IM測定器 等の 測定器が 各製造工場にて
           使用されています。
         * IEC 62037 TC46/WG 6 Passive Intermodulation Measurement
STRATEGIC POLICY STATEMENT 2006-09  (2006年9月)
 IEC DATABASE SEARCH (DOCUMENTS - 46/224/MCR )  国際規格 入手・閲覧
IEC 62037 (目次 英文・フランス語版) (上記 国際規格 概要)

           今まで IM測定が 難しかったのは そのダイナミック・レンジが 170dB*と
         非常に大きなレンジが必要とされたもので、日本国内では IM5を
        IM3の代わりに 測定データ提示され、ハンマーによる たたき試験など
          にて 顧客対応されてきたもの。 従い 規定は dBmであり、
          dBcでの 表示は 一般には 使用されていません。

* 参考文献: B-255 【漏洩同軸ケーブルの3次IM測定結果】
                 1992年電子情報通信学会秋季大会・NTT移動通信網株式会社

             備考: 試験挿入信号レベル (43dBm 20ワット)にて 測定 IMレベル
               -107dBm の場合  43 + 107 = 150 dBc となります。なお IM は
               非直線 (IM3は 通常 キャリア レベル 3dB/dBにて増加します。)であり、
               dBcは キャリア パワーにより 上記の様に 変化します。 


しかし マルチ・チャンネル運用の セルラー・システム(AMPS等)にて 不要な 雑音*として
内部混変調(IMD)の問題が 浮上し、 従い アナログ運用のシステムにて 従来の
二重編組ケーブルの使用に問題がある事 判明、 これを HELIAX同軸ケーブルに
置き換える事より 対策の歴史が 米国より 始まりました。

         * 国内では 三菱電線様より 1985年 雑音として提示されています。     
        新型国内品同軸ケーブルとHELIAX低損失同軸ケーブルとの相互比較表
       ( 平成12-2000年3月 作成・印刷版 12ページを ご参照下さい。)

      備考:  内部混変調(IMD)は 受動素子(ケーブル・コネクターなど)のみならず
           能動素子(増幅器)などよりも 発生しますが、ここでは あまり
           意識されていない 受動素子だけに 話を絞っています。

受動素子の場合、 電磁電流(基本波)が 問題なく スムースに流れれば
その 不要波(高調波)は 低いレベルに 押さえられる為 問題はおきませんが、
スムースに流れない場合、 不要波のレベルが高くなり、その結果 基本波〜高調波の
和・差 (IM 3, IM 5, IM 7 など)が 内部混変調(IMD)波として 悪さをします。

この内部混変調(IMD)を 低いレベルにするには 低電力運用をすれば 問題として
出てきませんが、 放送用 高電力運用、または 上記 マルチ・チャンネル運用を
する場合には 問題を生じる為、 システム設計時に そのシステムにて 必要とされる
内部混変調(IMD)を満たす為、 受動素子の内部混変調(IMD)を定める必要があり、
それに適した 素子(ケーブル・コネクター)を 選択して 工事にとりかかる必要があります。

      備考:   施工事に起因した 内部混変調(IMD)の発生もありえますが
            それは コネクターの外部導体に対する 取り付けトルク*、及び
            オス・メスの 嵌合トルクを パワーレンチにて メーカー指定値を
            施工管理する事により 事前に防げます。

なお アンドリュー社は 適正トルク停止位置を コネクター内部に 組み込むことにより
通常のレンチにて コネクター組み立て可能なものに切り替えています。
        ( パワーレンチ不要のPSコネクター )

               * 従来の機械的かしめは 現在では 360°半田溶接の
                 SureFlex ジャンパー線 と改善されています。

以上の観点より アンドリュー社より 初めて セルラー市場に対して この問題点を
指摘した文献 7/16 DIN コネクター(和訳版) を 1993年 欧州 英国にて発表しました。 

      備考;   欧州では GSMシステムが 従来のアナログ・システムにかわり
             採用されましたが、 GSMでは 800MHz帯 送信・受信バンドに
             内部混変調(IMD) IM3が落ち込む為、そのIMDレベルを下げるのは
             至上命令でした。

− 基地局よりの 送信波 935 〜 960 MHz, 移動端末よりの 送信波 890 〜 915 MHz
送信 2波 936 , 958 MHz の場合 IM3 = 2 x 936 - 958 = 914 MHz, 従い 基地局側
受信バンドに 飛び込む為 下記 7/16 DIN コネクターに記述された問題がおきます。

なお 内部混変調(IMD)は 周波数依存性はなく、 あくまでも その電力量に比例して
大きく出てくるもので、コルゲート状の外部導体よりの発生は 低いものであり、その大部分は
コネクターの接合部分より 発生します。 しかし、N型コネクターの様に 内部構造が
複雑なものは その箇所より 発生する為、 電磁電流を スムースに流して IMDレベルを
下げる為、 アンドリュー社より 銀メッキすることを 提唱申し上げました。

      備考:   金メッキが ベストですが、 コストの面より 銀メッキになっている
             もので、 ニッケルメッキは ニッケルが 鉄分を含んでおり、
            これにて 渦電流を発生する事により 不要波を発生し、電磁電流が
            流れる箇所への ニッケルメッキ使用は 問題をおこします。

             なお マイクロ波にて 使用されてきました フランジ**は、その接触面が
             大きくとれる事により 適切な 接触圧を保持する事により、面接触
             維持できる為 銀メッキは 不要です。 この箇所が 点接触となると
             ダイオード効果 (非直線性)により 内部混変調(IMD)が出てきます。

              ** 日本国内セルラー市場のみにて 使用されています
                 20Dフランジは 欧州に始まり 米国 他 全世界では
                 7/16 DIN コネクターが 使用されています。

以上の事より、 W−CDMAについては 今後 高電力運用による 低トラフィックへの
局数低減、 または 高速データ伝送の為 10年前 日本国内にて 内部混変調(IMD)が
問題視されたように、 今後 マルチ・チャンネル運用のPDCシステム 同様 IMD低減の
受動素子(ケーブル・コネクター)を システム設計・構築前に 十分に吟味して 選択する
必要が出てくるものと思われます。

       備考: アンドリュー社より W-CDMA市場向けに 三波共用ケーブル 出荷・納入前に 
             1999年に作成しました 試験データ W-CDMA/IMT2000 適用ケーブル を
            ご参照下さい。

なお 増幅器よりの 内部混変調(IMD)低減策は ひずみ補償回路などを組み込んだ 
デジタル式増幅器が 主流ですので、 これには 従来の 半導体素子を 150ワット 1個に
 した上で 上記 補償回路を組み込み、 ダイオード効果が出てこない 広帯域・高出力・
リニア(直線性)アンプ(増幅器)にて 達成可能と思われます。

       備考: アンドリュー社では この種 基地局用高電力アンプ(HPA)を
            全世界の 主要システム・メーカー様 OEM製品として
            カスタム設計・製造申し上げています。 上記により 効率
            上げる事が可能であり、その結果 

                信頼性向上、 コスト低減   可能と思われます。




また システム設計の上では、 内部混変調(IMD)を下げる事のみならず、その発生源 
(コネクター)の使用箇所を 少なくするとか、 基地局アンテナ内部での ケーブル使用を
マイクロストリップ回路に置き換える事など考えられます。 なお 閉空間対策の場合は
内部混変調(IMD)発生源より そのIM波が カスケードにて 双方向増幅器(リピーター)にて
多段送りの問題が出てきますので、IF波にて IM波を避けるとか システム設計時に
それなりの 配慮が必要です。


 
 基地局アンテナ & ケーブル・コネクター 内部混変調(IMD) IMD 試験規格 

-153 dBc       -110 dBm

入力電力 20 watt = 43 dBm    従い  153 - 43 =   -110 dBm *

              ( スミテック社 パッシブ IM測定器 使用。)

         * Passive Intermodulation Measurement Techniques (スミテック社)
             内部混変調(IMD) 測定技術 説明書 5ページ 参照 ( 1999年5月 印刷 )

なお 一般に 当該システムにもよりますが 良い 内部混変調(IMD)レベルは
 - 100 〜 -110 dBm      です。
           ( スミテック社 FAQ 4項 ご参照下さい。 ) 

                                           以上

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